
飯山きのこ園の舞茸はキノコの概念を超えていた
あぁ、これは写真では絶対に伝わらない
この舞茸の感動的な素晴らしさ
手のひらで支えた時の、どっしりとした重量感
大人の頭ほどあるサイズ感
そして、うねり立つように美しく均等に広がるその姿
その存在感は、もうね、本当に1つの生命体そのもの
今江、スーパーで見てきたお馴染みの舞茸って、別物?って思ったよ
ここの舞茸は絶対に食べるべき!すごいから、と言われて
ガルテン近くにある「飯山きのこ園」さんに来た
想像の上を軽く超えられた
笠間ってなんて豊かな場所なんだろう!と思わず山に向かって感謝

さて、どう美味しく食べよう!これが大事よね
北イタリアはさ、キノコ大好きだからね
キノコを使った料理はお任せだよ
舞茸はイタリアにはないけれど
この独特の美味しさを全面に出しちゃえばいいのよね
・舞茸のリゾット!やっぱり間違いない!
・舞茸の旨みをたっぷり出した滋養あふれるスープもいい!
・舞茸のニンニクソテーはじっくり炒めて旨みを凝縮
・ディップやソースにしてお肉や温野菜と共に
写真は、茨城の名産の「常陸秋そば粉」と古代小麦で作ったチャバッタと舞茸のディップ
スタジオでも紹介していく予定

おっ!さつまいもって意外にいけるじゃん
茨城って言ったら、さつまいもは外せない
でも、イタリアでは、食材としてあまり使われないものだから、私も食材として見たことがなかった
でもね、せっかく茨城の美味しいさつまいもが手に入ったから作ってみたよ
さつまいもをイタリア風で料理したよ
そしたら、予想以上に美味しかったよ
優しい甘みと塩気は相性がいいし
ナッツやハーブともよくマッチする
スタジオでも紹介していくよ

さつまいも&ナッツのソテー
これ!簡単だけど侮れない美味しさ
ナッツの食感とさつまいもの柔らかさと甘みのコントラストがいい

さつまいものハーブロースト
ジャガイモで作る感じと同じ
穏やかな甘みがローズマリーと塩気と合うのよ
見た目よりずとおかず感がある

トルタサラータ(甘くないおかずタルト)
ペコリーノチーズを加えた熟成された旨味と、くるみの食感が効いているタルト台なしのおかずタルト
茨城の蕎麦粉も加えたこの茨城タルトは朝やおやつにピッタリ

さつまいもと蕎麦粉のニョッキ
もっちりねっちり感がいいよ〜
ニョッキはやっぱり作ってすぐに食べるがいい
家庭料理でこそ楽しめる本当のニョッキの美味しさ

おやき風
なんとおやきも作って見たよ
酒粕を加えて熟成旨味アップバージョン
ちょこっと作って
焼き立てを食べるなんて贅沢なおやつだよね

”常陸秋そば”との出会いで改めて感じること
ガルテンの周りを散歩していて、蕎麦畑に出会った
青々とした茎が、風に揺られて気持ちよさそうに立っている
茨城の特産「常陸秋そば」
蕎麦畑を間近で見るのは初めてで、思わず目を凝らしてしまった
蕎麦粉もあるなんて、素敵〜!
いろいろ試すぞと、さっそく買って帰った
蕎麦粉とスペルト小麦をブレンドしてパンを焼いたけれど、
蕎麦粉の風味はどこかに消えてしまった
100%蕎麦粉でガレットを焼いてみたら
やさしくて、まろやかな香りにおどろいた
私は「蕎麦粉は主張が強い」と思い込んでいた
それはイタリアの蕎麦粉の印象だった
イタリアの蕎麦粉はもっと濃くて、クセがある
けれど、日本の蕎麦粉はずっと繊細で、ほのかに香る
同じ“蕎麦”という名前でも、まったくの別物だ
今さら、そんなことに気づいた自分にちょっと笑う
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イタリアで出会った食材たちの、風味の強さは今でも鮮明に覚えている
ナスのアクで舌がピリピリしたこと
トマトの凝縮された味
野菜そのものの力強さ
オイルの豊かな香り
小麦の芳ばしさ
どの素材も、はっきりとした個性と主張があって
農作物もイタリア人も似てるな、と感じた
雨が少なく、土壌が濃い
栄養がぎゅっと凝縮された土地では、作物も“濃く”育つ
自己主張がはっきりしているのも、自然なことだと思った
一方、日本は雨が多く、水が豊かな土地
そこで育つ作物たちは、繊細で、やわらかく、調和を大切にするような感じがあるし
日本人もまた、自分を強く主張せず、水のように流す感覚があるように感じる
この“気質”って、土地と共に育まれてきたものだって思う
風土、気候、土壌、そこに生きる微生物たち
そのすべてが一丸となって、その土地ならではの個性を育んでいる
発酵食品もそうだ
イタリアでは、ぶどうからワインを、牛乳からチーズを、肉から生ハムを
土着菌の力を借りて、風土の中でゆっくり熟成されていく
だからこそ、素材同士もお互いに合うようになる
日本だって、同じように日本独自の素晴らしい発酵文化がある
それぞれの風土と微生物の共同作業
話が逸れてしまったけれど
結局言いたいのは、同じ蕎麦でも個性が違う
育った風土が違えば、同じ種だって違う味で育つという、当たり前のこと
風土はそこに生きる生き物も育て、そのあり方や気質とも深くつながっている
食べ物は、それを分かりやすく、まっすぐに伝えてくれると感じる
違いを感じるって素晴らしい