
アクについて
最近の考え方は
アク=悪
ではありません。
昔は「体に悪いもの」「しっかり取り除くべき」とされてきましたが、
今はアク=植物が持つ化合物(ポリフェノールなど)で、
私たちにとっても 良い成分 だとわかってきています。
ポリフェノールの働きは
抗酸化作用が高い(細胞の酸化=錆びを防いでくれる)
毛細血管を丈夫にする(←これ、本当に大事)
野菜によって含まれるポリフェノールはさまざまで、
どんどん新しい種類も発見されていて、
その働きの多様性はまだ 未知の世界。
たとえば今の季節ならナス。
切って水にさらしてアク抜きすることが多いけど、
この時に流れ出るのが「アントシアニン」というポリフェノール。
アントシアニンはブルーベリーにも含まれる有効成分で
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目の疲れ
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血流改善
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健脳効果
…などがあるって話、ブルーベリーの時に伝えよね?
だからナスは、切ったらすぐに料理する!
これがベスト。
でももちろん、アク抜きが必要な場合もある。
「えぐみ」「苦味」が強いなら、それは抜いたほうがいいよね。
我慢して食べる必要はないから。
たとえば
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ほうれん草に含まれる「シュウ酸」を減らすための下茹で
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タケノコを「米ぬか」で茹でる作業
これは 必要なアク抜き。
だから、「えぐみが気にならなければ、むしろ“アクあり”の方がいい」
そんなふうに思っておくと、気が楽になると思います。
🍖🍖🍖
では、お肉のアクはどう?
スープなどで浮いてくる泡や濁りは、
血液の成分や老廃物など。
安い輸入肉などだと
成長ホルモン
抗生物質
などが出てくる可能性も。
だったら、それは取った方がいいよね。
でもね、イタリアでは取らない。
「煮込めばそれも栄養、旨みよ〜!」って感覚。
これは、肉の質がいいからなんだよね。
上記をふまえて、各自ご判断を😊
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最後にアクにまつわる思い出話。
うちの子が小学生のとき、家庭科の先生が
「アクを取らないなんて、不味くてとても食べられない料理ですから、絶対に取ります!」
と、すごく強い言い方で教えてたって、子どもが言ってきて
「え〜!そんな古い考え方を、そんな言い方で子どもに教える!?」
って、イラッとしたのをいまだに覚えているっていう。