エネルギーは隠せない

その人から出ているエネルギーは在り方、存在の仕方そのもの。

エネルギーは波紋のようにその人から出ていて広がっている。

 

人それぞれが自分のエネルギーを出しているけれど、強いエネルギーには影響される。

いや、弱くても影響される。

 

その影響は、距離の近さや一緒にいる時間も関係があるし、変化もする。

今回のコラムは、人から出てくるエネルギー(気とか周波数とかね言い方はいろいろだけど)を感じたエピソードを紹介します。

 

この話は、介護をされている方には、綺麗ごとばかりじゃないと思われるかもしれません。あくまでも、ある日の一場面だけを切り取った話ですので。

 


 

 

母の妹、叔母がなくって1ヶ月半

先日知らせを受けた

 

昨日

母を連れて

お線香を手向けさせてもらおうと叔父の家に伺った

 

叔父と叔母は中の良い夫婦で

がんの発見からあっという間だこともあり

淋しさと悲しみでいっぱいなのは手に取るように分かった

 

しかし

そんなことはお構いなしの認知症全開の母

 

久しぶりに叔父や弟たちに会えたことが嬉しくて

上機嫌でしゃべりっぱなし

 

配慮ある言葉だって選ばない

(いや、彼女なりにしていたのかな)

思ったことをそのまま言葉にする

 

不躾に、あんた誰と言ったと思ったら

実弟と息子を間違えては、あれ〜違うの!老けたね〜って

 

妹の遺影にこれは綺麗すぎる、妹じゃない。こりゃ詐欺だ

これが妹なら、じゃあ私は整形してから遺影を撮りに行かなきゃなど

 

あっけらかんと大きな声で話すものだから

み~んな、おかしくてゲラゲラ

 

妹が亡くなったことを伝えたって10秒後には忘れてしまう

伝える度に新鮮に驚く、その様がなんとも脱力させる

 

母は、みんなが嬉しそうにしているのを見て嬉しくなり

さらにおしゃべりになる

 

みんなの顔があたたかくゆるむ

体も心もどんどんゆるくなっていく

 

叔母は晩年、とても母を気にかけてくれていて会いたがっていた

だから叔父も母の訪問をとても喜んでくれた

 

叔母も一緒の空間にいて

姉ちゃん、よく言うよ!って笑っていたに違いない

 

コロナ以降、施設からの外出が厳しく外出は入院の時だけだったから

母を連れていけて良かった

 

 

 

今回母からエネルギーの質と影響について気づかされた

 

母は根っからの商売人で、サービス精神旺盛でエネルギー強め

認知症になり「配慮」ができなくなる分エネルギーの質がより純粋

 

皆んなと一緒にいることが嬉しいというありのままの母のエネルギーは

より強く周りに影響を与えていた

 

そのままパワーに圧倒された

 

赤ちゃんがその場にいるだけで

放つエネルギーがその場にいる人に大きく影響するのと似ている

 

純粋なエネルギーで存在するって

いかに輝いていて素敵なことかと感じさせられた

 

母の存在がその場を作り出していた

もちろん母を受け入るという受け手側のエネルギーもあったから

 

 

人は「ありのままの自分」がいいと言いながら

 

場の空気とか配慮とか

常識あるように振る舞うとか

社会的に成功している価値があるとか

 

みんな無意識にそういう窮屈なもので自分を包み込んでいる

 

やっぱりそれって

ない方がいいんだなって

 

自然体でいられるって本人にもいいことだし

周りの人も自然体になっていく

 

人の状態が変わっていく様を

見せられ体感させらた

エネルギーはごまかせない本質なのだと

 

自分がどのようなエネルギーで存在したいのか、ありたいのか”

大切な問いを体感を通してもらった

 

もちろん

エネルギーは一瞬にして変化するものだし

母が常にこのようなエネルギーだと言っているのではない

 

強い分、好ましくない方向へ向いた時の影響は絶大で苦労した

施設の悪口を他の利用者さんに話し、複数転居させた笑えない実績もあることもお伝えする

 

 

 

両親とも認知症

認知症になってから与えてもらう学びの深さに

本当に感謝している

 

父はアルツハイマーで

介護という作業は体も痛めたし大変だったけれど

 

それは別として生きるということを深く捉えさせてくれた

言葉があるうちは言葉にこだわってしまっていたけれど

言葉が出なくなるとコミュニケーションの質が変わった

 

関係性が本質的になり、抽象度が上がる

父の情報が感覚から入ってくるようになり

それは新鮮でしっくりくるものだった

 

気づきや学びもエッセンスとなって落ちてきて自分の中に深く広がっていった

父の最期は私の人生において重要だった

 

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お伝えしたかったことは

在り方ってやっぱり大事だってこと。

 

私たちは言葉や立ち振る舞いなどの耳から聞こえるものや目に見えるものに左右されてしまう。

その奥にある元になっているエネルギーの状態=存在の在り方が大切だよねってことを感じる出来事があったのでシェアさせてもらいました。

 

健やかであると言うのは、自分の肉体はもちろん目に見えない自分も含めて。

当たり前だけれど、どの自分も自己認識できるほど、自分に近づくってこと。